今回ご紹介するのは、小文字・紙箱用 産業用インクジェットプリンター『ドミノ G20i』を導入されたラインハルト株式会社 あづみ野工場様です。
外箱(段ボール箱)へロット番号等をマーキングする用途でご採用いただきました。大きさの異なる段ボールでも適切な印字距離になるように封函機に取り付けて印字されています。
数ある製品の中から『ドミノ G20i』を導入しようと思った理由から、実際に導入したご感想、導入後のメリットまで詳しくお伺いしました。
ラインハルト株式会社 あづみ野工場様
- 導入機種
- 小文字・紙箱用 産業用インクジェットプリンタ『ドミノ G20i』
- 事業内容
- 1.理美容サロン専用化粧品及び医薬部外品の製造 2.植物原料を主体とするナチュラル化粧品の製造
- 導入目的
- 外箱(段ボール箱)へのロット番号等のマーキング
- 印字対象
- 外箱(段ボール箱)
ご担当者様のコメント
ラインハルト株式会社 取締役 工場長 物流管理部 部長
高橋様
弊社では皆で知恵を絞って工夫を凝らし、さまざまな製造工程でオリジナル開発した機械を使ってシャンプーなどの化粧品を製造しています。ドミノG20iはコンパクトなサイズ感がこのような製造ラインに組み込みやすく、本体価格も手頃で、ランニングコスト試算も行って総合的にコスト感がマッチしたのが決め手となり導入を決めました。印字にまつわるいくつもの課題を一気に解決でき、段ボールだけではなく化粧箱など他の製品への印字にも横展開できそうなので、さらなる利用方法を考えています。
ラインハルト株式会社 生産管理部 生産管理グループ 課長
佐久間様
ブラザーさんには2017年に行われた展示会でお会いして以来、製品本体へのロット番号マーキングや外箱への印字などで色々とご提案いただき、また何度も弊社の製造現場へ足を運んで印字テストを行っていただくなど、現場の要望にとことん付き合ってくれて助かっています。
導入の理由
手作業で行っていたロット番号のスタンプ押し作業を自動化するため導入を検討
弊社では出荷梱包時のミス防止や流通経路のトレーサビリティのため、外箱、内箱用の段ボール箱へ出荷ロット番号などを印字しています。これはずっとスタンプを使って手作業で行っていました。当時はその日の生産業務が終わってから2人がかりで翌日使用する分の段ボールへスタンプ押しをしていて、1日あたり1000~2000個も印字する必要があり、生産量が多い時期にはこの作業のための残業が発生するなど、けっこうな工数を取られ生産現場に負担がかかっている状態でした。
そのような中、ブラザーインダストリアルプリンティングさんからコンベア上を流れる段ボールに自動印字できる小さなプリンターを紹介されました。
印字の自動化、脱MEK、安価な本体価格。いくつもの課題を一挙に解決
製品の話を聞いてすぐ良いなと思いました。膨大な工数が取られていたスタンプ手押しがまるまる無くなるし、MEKベースのインクを使わないので労働環境対策にもなる。脱MEKを実現でき、有機則への対応が不要です。カートリッジでのインクという点でも大変魅力を感じました。プリンターのメンテナンスが無く、ヘッド洗浄、有機溶剤の取扱い、インク補充といった煩わしい作業が一切ありません。導入しやすい本体価格も助かりましたね。
良いと思ってからすぐにブラザーさんが印字デモを見せてくれました。何度も双方を行き来し仕様の打ち合わせや確認、テストをしてくれて。実際の装置に仮設置して動かしてみると、やはり問題がいくつも出てきます。それを一緒になって解決に向けて取り組んでくれて、とても有難かったです。他にも何社か印字装置についてお話をしていますが、ここまでしてくれる所はなかなか無いですね。弊社の工場内で印字テストをじっくり行ったおかげで、使用イメージからアフターサービスまでかなり具体的に描けたため導入に至りました。
導入のメリット
段ボール封函機にプリンターを取り付けて梱包時間をリアルタイムで印字できるように
プリンターは段ボール封函機に取り付けて、長側面に1カ所、ロット番号を印字する目的で使用しています。製品によって段ボール箱の寸法が違うのですが、封函機に付けることでどんなサイズの段ボール箱でも適切な印字距離を取って印字できるようにしました。製造の最終工程である梱包工程で出荷ロット番号とあわせて封函機通過時間もリアルタイム印字することで、トレーサビリティが強化できるようになりました。
ドミノG20iはシンプルで使い勝手が良いところが気に入っています。印字高さは最高12mmくらい、文字がそれほど小さくないため視認性は十分です。出荷された段ボールは流通工程で様々な人が関わるので、間違えられないために印字の視認性がとても重要です。
スタンプ押しの工数がまるまる空く。導入の効果が明確に見えました
ドミノG20iを導入したことで、手作業で行っていたスタンプ押しの作業がかなり削減できました。労働環境の改善になりましたし、文字欠けや歪みのない印字が出来るようになったことも大きなメリットの一つだと感じています。1日に押す数量が1000枚以上あるため押した段ボールの枚数をカウントするのも手間でしたが、その作業も無くなりました。印字回数が自動でカウントされるし、製造した分だけ印字できるというのもリアルタイム印字の良さですね。
インクジェットプリンターの導入で手作業の煩わしさが全て無くなったので、導入の効果が明確に見え、根本的な改善が出来たと思っています。
印字でできることはもっとある。これからも新しい取り組みで品質管理をしていきます
今は段ボールには予め商品名やロゴ、製品情報、バーコード等が印刷されているため、空いた隙間にドミノG20iで印字しています。しかし、いずれは産業用インクジェットプリンターで全ての情報をリアルタイム印字する直接印字も検討したいと思っています。そうすれば資材在庫の共通化によって数を減らすことができ、管理の手間や保管スペース確保の問題などの課題が解決できます。
また、製品ごとに異なる識別マークを内箱や外箱に印字し、梱包工程や流通工程で違う製品が混入するのを防ぐことも検討中です。ドミノG20iは、オリジナルのマークや線など、自分達で簡単に印字設定を変更して工夫をすぐに反映できるところが良いですね。
近年では薬機法的にも化粧品の品質要求が厳しくなっており、トレーサビリティの重要性があがってきています。弊社では、このようにリアルタイム印字によって流通トレーサビリティの仕組みをさらに強化し、流通管理を行っていく予定です。